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20代で3回転職した人が語る、転職で失敗しないための判断基準

20代で3回目の転職を終えたとき、正直に言うと不安でした。「転職回数が多すぎて、もう次はないんじゃないか」と。

結果的に、3回目の転職で年収は1回目の1.6倍になり、今の仕事にも満足しています。ただし、2回目の転職は明確に「失敗」でした。

この記事では、転職を繰り返してわかった「辞めていい場面」と「辞めてはいけない場面」の見分け方を、データと実体験をもとに解説します。


20代の転職回数、企業はどう見ている?

データで見る20代の転職回数

20代の転職回数の分布は以下のようになっています。

転職回数 男性の割合 女性の割合
1回 48% 58%
2回 30% 24%
3回以上 22% 18%

(出典: UZUZ 20代転職実態調査)

2回までで約8割を占めます。3回以上は少数派ではありますが、決して珍しいわけではありません。

「3回」が企業に与える印象

では企業側はどう見ているのか。マイナビ中途採用状況調査(2025年版)によると、「転職3回以上で採用を躊躇する」と回答した企業は66.4%です。

この数字だけ見ると厳しいですが、裏を返せば「3割以上の企業は転職回数を気にしない」ということです。しかも、この「気にする/気にしない」は転職理由とキャリアの一貫性で大きく変わります。

採用を躊躇しないケース:

採用を躊躇するケース:


転職すべきか残るべきか——判断フレームワーク

「辞めたい」と思ったとき、感情のまま動くと失敗します。以下の3つの切り口で判断してください。

切り口1: 「環境要因」か「自分要因」かを切り分ける

今の不満は「環境(会社・上司・制度)が原因」なのか「自分(スキル不足・コミュニケーション・期待値のズレ)が原因」なのかを冷静に分析します。

環境要因の例:

自分要因の例:

環境要因なら転職は正当な判断です。自分要因なら、転職しても同じ問題が次の会社で起きる可能性が高い。

切り口2: 3年後のキャリアから逆算する

「今の会社に3年いたら、どんなスキル・経験・年収になっているか?」を具体的にイメージします。

「3年後も今とほとんど変わらない」と確信できるなら、それは転職のサインです。

切り口3: 年収・スキル・人間関係の優先順位を決める

転職で全てが改善されることはほぼありません。何を最優先するかを決めてから動きます。

優先事項 注意点
年収を上げたい スキルアップの機会が少ない高年収ポジションもある
スキルを伸ばしたい 年収は下がるかもしれない。投資期間と割り切れるか
人間関係を改善したい 転職先の人間関係は入るまでわからない。最もギャンブル性が高い

最もリスクが低いのは「スキル優先」の転職です。スキルが上がれば、その後の年収も人間関係も選択肢が広がるからです。


転職で失敗する人の7つの共通パターン

3回の転職と周囲の事例から見えてきた「失敗パターン」です。

1. 勢いだけで辞める

上司に怒られた翌日に退職届を出す。冷却期間を置かずに判断すると、高確率で後悔します。「辞めたい」と思ってから最低2週間は様子を見るルールを設けてください。

2. 条件だけで選ぶ

年収が高い、オフィスがきれい、リモートOK。条件は大事ですが、「そこで何をするか」が抜けた転職は、入社半年で再び辞めたくなります。

3. 転職理由が他責

「上司が悪い」「会社が悪い」「制度が悪い」。全てが事実だとしても、面接では「環境のせいにする人」と見なされます。それだけでなく、自分の中で問題を消化できていないと、次の職場でも同じ不満を感じます。

4. 現職にいながら転職活動をしない

退職してから転職活動を始めると、焦りから妥協しやすくなります。在職中に内定を取ってから辞めるのが鉄則です。

5. 1社目のエージェントだけで決める

最初に紹介された求人で決めてしまう人が多いですが、それはエージェント側の都合でマッチングされた可能性があります。必ず複数社を比較してください。

6. 企業の口コミサイトを見ない

OpenWorkや転職会議の口コミは、100%正確ではありませんが「傾向」は掴めます。特に退職理由の口コミは重要な判断材料です。

7. 内定承諾を急ぐ

「他の候補者もいるので今週中に」と急かされるケースがありますが、重要な決断に即答は禁物です。最低でも3日は考える時間をもらってください。


転職回数が多い人の面接での伝え方

「一貫したストーリー」を作る

転職回数が3回以上ある場合、面接では必ず「なぜ短期間で転職を繰り返したのか」を聞かれます。

ここで大切なのは、各転職を「バラバラの出来事」ではなく「1本の成長ストーリー」として語ることです。

例:

> 1社目では営業の基礎を身につけました。2社目ではその経験を活かしてマーケティングに挑戦しましたが、データ分析のスキル不足を痛感しました。3社目ではデータアナリストとして分析スキルを習得。今回は営業×マーケ×データの3つの経験を統合して、御社の事業開発に貢献したいと考えています。

「反省点」も正直に語った方が信頼されます。「2社目は業界研究が不十分なまま転職してしまい、ミスマッチがありました。その反省から、今回は入念に企業研究をしています」のように。


よくある質問(FAQ)

Q: 20代で何回までなら転職は大丈夫?

A: 「何回まで」という基準はありません。2回までなら気にしない企業がほとんど。3回以上は「理由」が重要です。一貫した軸があれば5回でも問題ないケースがあります。

Q: 1年未満で辞めるのはやはりNGか?

A: マイナスにはなりますが、致命的ではありません。「明らかなミスマッチだった」「ハラスメントがあった」等の正当な理由があれば理解されます。ただし、1年未満の退職が2回以上あると厳しくなります。

Q: 転職しないで現職で頑張った方がいい場合は?

A: 「今の会社にまだ学べることがある」「部署異動で解決する可能性がある」「入社してまだ1年未満」——この3つのうち1つでも当てはまるなら、もう少し現職で頑張る価値があります。


まとめ——転職の判断に迷ったときのチェックリスト

転職は「逃げ」ではなく「戦略的な選択」です。ただし、正しい判断基準を持たずに転職を繰り返すと、キャリアは迷走します。この記事の判断フレームワークを使って、冷静に決断してください。


この記事を書いた人: 白石 遼——20代で3回の転職を経験し、現在はフリーランスのWebマーケター兼ライター。キャリア設計と転職戦略について発信中。